※ 週刊少年ジャンプ/集英社 2020年4月27日号表紙
こんにちは。
ここ数年、漫画はずっと単行本派の私。
週刊誌や月刊誌にはほとんど手を伸ばさずにいましたが、『ちょっと、某作品の進展などを確認しよう。』と、ジャンプを手に取ったところ、なにやら新連載が始まっている・・。
パラパラとめくると、すっごい飛ばしている感じのギャグマンガだ・・。
何かこれ、面白いというか、バカバカしいというか、初回の掴みバッチリなんですけど・・。
新連載、その名は『モリキング』
ジャンプの新連載、その名は『森林王者モリキング』。
モリキングって・・・。
あれですか??
ロゴもそのままムシキングなんですけど・・。
きゃ~、ムシキング、懐かしいですね~。
あ、いえ、この漫画の名前は『モリキング』・・。
作者は長谷川智広さん。
モリキングは、2019年の3月に、一度読み切りで掲載されたみたいですね。
最近の漫画家さんはよく知らないのでWikipediaで調べてみた所、まだそんなにたくさんの作品を描いたことのある方ではないようです。
巻頭カラー46ページとは、なかなかのボリュームですね。
森林王者モリキングの面白さ
この物語は、主要人物の一人である「翔太」が、カブトムシの幼虫を飼う所から始まります。
あらすじをうまく伝える事ができないのですが、そのカブトムシの幼虫が羽化する時、驚くべき変貌を遂げるわけです。
なんかね~、「この世のすべての虫たちの王になるカブトムシ」なんだって・・。
私もゲーム「刀剣乱舞」で、具現化した刀にドキドキしていますが、この漫画はさらに上を行っている・・。
というか、「そういう」要素を取り入れて、すっごいナンセンスな笑いを誘う漫画になっているんです。
とんでもなくシュールな昆虫の世界。
人の身体に角と羽をもつ体に進化したカブトムシ。
無駄にいい顔を持っているうえ、世の中の女子達がキャーキャー言っちゃうような紳士的な要素満載で、育ちのよい王子様の主人公(多分)。
君の名はモリキング。
巧妙に女子高生のお姉ちゃんも登場しますね~!
しかし、女子高生は登場しますが、これがなかなか重要なファクター(?)。
お姉ちゃんが突っ込み役なのも笑いを誘うし、突っ込み自体もベタで面白い。
顔がいいとか、王子様で紳士でこの喋り方な所が多分、最近流行りの漫画やゲームを風刺しているんだけど、それがカブトムシであるところがまた可笑しいね。
風刺的な笑いを誘う部分はちょっと大人向けで、子供向けに、ドリフのような笑いとベタな突っ込み。
その足し算引き算に嵌められて思わず笑ってしまう。
絵柄は子供っぽいのに、ある程度大人の一定の層を狙った笑いは、いい意味であざとさを感じます。
(そもそも「あざとい」は、誉め言葉らしい・・。)
ありえない要素が重複して、初回からビュンビュン飛ばしてます。
昆虫王国「王都メガロコナラ」での、ライオンキングのオマージュとか突っ走っちゃってますよ。
・・・、大丈夫??
こんなハイテンションで・・。
なぜ、この漫画が目を引いたのか
『森林王者モリキング』は、ギャグマンガらしく、コマ割りがすごく大きくて、登場人物の表情もコロコロ変わります。
絵柄やストーリーは結構子供っぽくて、『コロコロコミック』で連載していてもおかしくないくらい。
パラパラとめくっても、短いセンテンスのセリフは一目で読めるし、突っ込みのセリフも短いので、ぱっと視覚から頭に入ってきて、読む者に『はぁ??なにそれぇ~!?』と思わせるのが上手いです。
1ページ使って意味不明っぽいお姫様抱っこのシーンがあったり、内容説明のコマもセリフも短くて、一発で何を言っているのか分かるようになっています。
だから、パラパラめくってもある程度の内容が頭に入るので、『なになに?ちょっと読んでみよう。』という気になるのです。
さらに、重要な部分はアイキャッチ的な要素目で引くように大きく作られていて『この漫画は面白いんだぞ、読めよ。』というアピールがすごいです。
なんというか・・、子供っぽい読みやすさと、大人向けのナンセンスさが同居しているような作品です。
思わず私も今週号を購入してしまった・・・。
次号はセンターカラーらしいけど、初回からこんなに飛ばして大丈夫なのか??
週刊ジャンプの新連載、『森林王者モリキング』第1回は、連載開始にあたっての掴みがばっちりで、変態的な笑いも大変面白かったです。
次号は早くもセンターカラーだそう。
前回読み切りが掲載された時の反響が大きかったのかもしれませんね。
初回46ページとかなりボリュームもあり、ギャグマンガなのになかなか読みごたえもあったので、『初回からこんなに飛ばして大丈夫か??』と、老婆心ながら心配してますが、コロナウィルスのせいで閉塞感が漂う世の中に、こんな笑いのエッセンスがあってもいいねと思いました。
『森林王者モリキング』には、緊迫したバトル漫画が多い少年ジャンプの一服の清涼剤・・・、は言い過ぎか、リフレッシュポイントとして頑張ってもらいたいですね。
それではまた。