いよいよ無惨戦も佳境の『鬼滅の刃』。
21巻は、前巻に続き、グッズ付き特装版が販売されています。
限定ではありません。
品切れになったら補充されますし、今日本屋へ行ったら、すごい数が入荷されていました。
転売ヤーから買う必要はありませんから安心してくださいね。
鬼滅の刃21巻買ってきました!キャラ勢揃いのシール可愛い!
『鬼滅の刃』21巻買ってきました!
今回も立派なカバーというかケースに入っています。
中身はキャラシール。
これがすごくいいんですよ、見て下さい!!
メインキャラに敵キャラも!
全32キャラのシールは、名セリフと共に!
童磨のシールなんて、宿題してきた生徒の課題に貼りたいですね!
あ~・・、でも、彼は詐欺師だからなぁ・・。
はい、こちらはお館様に柱たち。
煉獄さんのセリフには涙ですが、不死川さん、もう、どう描いてもこうなんだろうけど、まるで悪人です。
色々な所に貼りたいけれど、もったいなくて貼れません(#^.^#)。
今日の記事もネタバレあります。
今後の展開にもちょっと触れますので、シールだけ見たかった人は、ここでお別れです。
読んでくれる方は、続きからどうぞ。
『鬼滅の刃』21巻簡単あらすじ黒死牟(こくしぼう)戦の後
さて21巻。
20巻は、玄弥と無一郎の命を懸けた一撃で、上弦の壱「黒死牟」との戦いにピリオドが打たれました。
黒死牟の過去が描かれ、黒死牟がまだ人間だった頃の記憶や悲しい別れとともに、余韻を残す終わり方でした。
双子の弟、始まりの呼吸の戦士となった縁壱の方は、何を思っていたのでしょう??
それは、21巻の後半から描かれます。
まずは始まり。
舞台は回想からバトルに戻ります。
命を懸けて戦った無一郎には、三途の川で兄の迎えが来ます。
自分で自分の気持ちを言葉にできた無一郎は、人生の中に幸せだと思う瞬間があったようです。
・・・、よかったね。
玄弥も、最後に自分の兄、実弥に素直な気持ちを伝えてこの世を去ることができました。
鬼喰いをしていた玄弥の遺体は残らず、鬼が消滅するのと同じように、灰となって消えていきます。
カラスからそれを聞いた義勇と炭治郎は、泣きながら無惨の元へ走りますが、間に合うかどうか・・。
一方、繭となった無惨を見つけた鬼殺隊員たちは攻撃を仕掛けますが、タイミング悪く無惨は復活。
隊員たちは餌食となってしまいました。
狼狽えるお館様、緊迫する戦況、体力を回復した無惨。
そこに、炭治郎達が到着。
どうやら、鳴女の視界と思考を乗っ取った愈史郎が策を講じたようです。
更に、鳴女の視界を通して無惨に幻を見せ、愈史郎は戦いの展開を有利に導こうとしますが・・。
21巻はバトルメイン?無残様の有名なセリフや蜜璃ちゃんのデフォルメまで
21巻は、無惨と鬼殺隊のバトルが中心となり、技を繰り出すだけの内容が数ページ続くことも。
その中で、鬼殺隊の隊員たちが自ら盾となる場面があったり、珠世を奪われた愈史郎の涙と共に鬼気迫るシーンがあったりします。
そして、「自分に殺されるのは、天災にでもあったと思え。」という、連載時にも話題になった、無惨の有名なセリフもあります。
全体的に、辛く悲しい話が続きますが、一瞬ウケる場面があったり、伊黒さんと蜜璃ちゃんが登場する場面で希望が見えたり、いつも通りの面白い蜜璃ちゃんが見られたりと、緊張の糸が溶ける場面もちゃんとあります。
伊黒さんの憎まれ口も相変わらずですねぇ。
そのブレない所が好きです。
村田さんが義勇に名前を呼ばれて感動するシーンは、ほんの小さいコマだけど、読んだら忘れられないひとコマですね。
そんな中、人間に戻る薬を飲んで眠っていた禰豆子が起きて走り出します。
愈史郎の目でその様子を見ていたお館様は、どうすればいいのか分かりませんが、天の亡き父から「禰豆子はそのままにしておきなさい。」と啓示があります。
禰豆子は一体どこへ行くのか・・。
そして、21巻のラスト。
無惨からの攻撃を受けて深手を負った炭治郎は、遺伝子の記憶の中に入り込み、縁壱と出会います。
そこで見たのは、先祖である炭吉を通しての縁壱の記憶。
実際は記憶の再生を見ているだけなので、炭治郎は縁壱と、喋りたくても喋れるわけではありません。
そこから縁壱の独白が始まります。
まぁ・・・、この漫画、みんながみんな『役に立ってない』と思ってるところとか、呪いですか?
21巻、カバー下のイラストの尊さと愈史郎と珠世の関係について
『鬼滅の刃』21巻表紙は、珠世さんと愈史郎。
写真館で撮った記念写真のような素敵な表紙です。
この時代にはもう写真がありましたから、もしかしたら実際に写真館で写真を撮ったのかもしれません。
珠世さんと愈史郎は町医者のような事をしていましたから、治療のお礼にと強く勧められた可能性もあります。
・・・、そして・・、このカバーをめくると、また驚きのイラストが描かれています。
なんと!
愈史郎が珠世さんにキスをしている。
珠世さんを慈しむ愈史郎の表情が切なく、珠世さんに対する気持ちがいたく伝わってきます。
最終回までを知っているなら、このイラストに心動かされない人はいないでしょう。
尊いとは、こういう時に使う言葉ですね。
『鬼滅の刃』の単行本では、これまでもカバー下には表紙と違うイラストが描かれています。
日常を切り取ったようなほのぼのとしたものから、もしかしたらあったであろうもう一つの世界、村田さんのボヤキ、表紙の構図のキャラ入れ替えなど。
このイラストは、もしかしたらあったであろう世界なのか、いや、もしかして、現実の鬼滅の世界だったのか・・?
21巻のカバー下を見て、色々想像した人も多いと思います。
無惨戦の後、鬼である愈史郎は悠久の時を一人で生きていくことになります。
ずっと、珠世さんの絵だけを描きながら。
このイラストは、愈史郎が描いた珠世さんで、そこに後からひっそり自分をつけたしたのかもしれない。
カバー下の絵の方は、実は、本当は愈史郎が描きたかった肖像画の下描きで、結局未完成のままだったのかも・・。
表紙のイラストが写真だったという前提なら、写真館での撮影後、愈史郎がキスをした瞬間をもう一枚カメラに収められていて、こちらはネガのまま保管されていた。
とか・・。
(ネガとポジの事を知らない人は、ぐぐってね)
無惨戦を前に、生きて戻れないかもと覚悟を決めた二人が、もしかしたら夫婦としてカメラに収めてもらったのかもしれません・・。
色々な妄想が浮かびますが、ここで、2人の関係性について考えてみたいと思います。
珠世と愈史郎二人の関係性と「春琴抄」
鬼滅の刃の読者なら、愈史郎が珠世さんの事を女神の如く崇めているのはご存知ですよね。
公式ファンブックでは、愈史郎の趣味は「珠世日記」を書く事だとされています。
1日7~10ページも書いているらしく、その盲目的な愛は誰もが知る所です。
でも、単行本のおまけである「大正コソコソうわさ話」では、「愈史郎に『珠世さんの事好きなんでしょ。』というと、真っ赤になって黙り込む。」とも書かれています。
なんだかなぁ・・、奥ゆかしいというか、あんなに「珠世様珠世様」言ってて何だって感じですが、そうらしいです。
一方で珠世さんは「この200年で鬼にできたのは愈史郎だけ。」と言っています。
人目を忍んで生きる珠世さんが心を許せる相手は愈史郎一人という事です。
珠世さんは、無惨に夫と子を殺され、その後無惨に連れられていました。
縁壱との対決に負けた無惨は一時無力化し、その結果、珠世は無惨の支配から逃れる事ができ、独立した鬼となります。
愈史郎が鬼になったのは、この後ですね。
原作を読むと、2人は一緒に住んでいます。
いつの時点で愈史郎が鬼になったのかは不明ですが、少なくとも100年位は一緒に住んでいたんじゃないかと思います。
原作では一方的に愈史郎が珠世さんを崇めている感じですが、この気持ちを珠世さんが気づかなかったとも思えません。
2人に男女としての関係はあったのか。
これ以上書くと、下世話な感じになって鬼滅ファンから罵詈雑言を浴びせられそうなので控えますが、21巻のカバー下を見て、私は何となく「春琴抄」という小説を思い浮かべていました。
『春琴抄』は、作家谷崎潤一郎の中編小説。
当時小学生だった私には、刺激的過ぎて理解できない部分もありましたが、強烈な印象を残すあの小説。
春琴抄についての詳しい説明は省きますが、盲目で気の強いお嬢様「春琴」のお世話係兼三味線の弟子として家に入った佐助は、春琴を師匠としてお嬢様として崇めていますが、春琴は佐助にとてもきつく当たります。
だけど春琴は、父親の名前を明かさず佐助そっくりな子を産み落とす。
その後、あることがきっかけで春琴は顔に大きな傷を負います。
傷を負った醜い顔を佐助に見られることを頑なに拒否する春琴ですが、佐助は自らの目を潰し、その後も春琴の身の回りの世話を続けるという話です。
きっと愈史郎なら、珠世さんのために自分の目をつく事くらいするでしょう。
春琴と珠世さんは似ても似つかないけれど、表からは全くうかがい知ることのできない2人がそこにいたのかもしれないと、私はふと思ったのです。
男女の仲とは、他人には理解できないことも多いものです。
珠世さんと愈史郎、2人の話は『そうあって欲しい』と願う私の気持ちでもあるんですが、いろいろと想像させられてしまう21巻のカバー下でした。
『鬼滅の刃』もいよいよクライマックス。
次の巻は伊黒さんの話が載るかな??
無惨戦はちょっと飽きちゃったけど、所々に入るストーリーがまたいいのです。
谷崎潤一郎の究極のお耽美小説、エロチシズムとマゾヒズムが交差する「春琴抄」について気になる人は、小説を読んでみて下さいね。
それではまた。