バレエ習っている子におススメ漫画「舞姫テレプシコーラ」

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こんにちは、かたせうみです。

今日ご紹介するのは、バレエをやっているすべての人に読んでもらいたい、おススメの漫画、山岸涼子の作品『舞姫テレプシコーラ』です!!

※ 商品リンクは第一部です。

  この作品は、第二部まであります、最後まで読みたい方はご注意ください。

私は、大人からバレエを始めて10年以上経つのですが、もう、ずっとこれが私のバイブルです。

語るほど上手くはないし、大人から始めると上達もそんなにしないですけどね・・。。

『舞姫テレプシコーラ』紹介

『舞姫テレプシコーラ』

この作品は、小学生の少女が、高校生になるまでを描く、バレエ漫画です。

バレ漫画と一口に紹介はされますが、その実、思春期に起こる問題や、思春期故の生き辛さ、不器用さ、果ては貧困までも同時に描かれるヒューマンドラマでもあり、バレエ業界のリアルも深掘りされている作品で、2007年に、手塚治虫文化賞で、漫画大賞を受賞しています。

作者は山岸涼子。

メディアファクトリーが出版する『ダ・ヴィンチ』に連載されていた、大人向けの漫画です。

色々な部分が凄くリアルで残酷で、尚且つバレエの勉強にもなるのですが、何でそんな漫画を、語るほどバレエやってない私が知ったかぶりして紹介するのかというと、バレエやっている子って、バレエ関連何でも読んでそうだけど、漫画すら読まない子も実は多くて、誰も知らなかったからです。(マイ教室調べ)

お金がかかる習い事なので(大人はさしてかからない)、裕福で教育熱心なご家庭が多く、他にもピアノ等の習い事や塾で忙しい子が多かったり、漫画を読む習慣がないご家庭もあるのかもしれませんね。

でも、この漫画は本当素晴らしいというか、「凄い」の域に達している作品なので、バレエを習っているなら是非。

習っていなくてもとても面白いので、気になる方は読んでみて下さい。

画像は、舞姫テレプシコーラ/山岸涼子/メディア・ファクトリーより

『テレプシコーラ』あらすじと、すごい所

この作品の主人公は、母親が経営するバレエ教室に通う小学5年生の女の子「六花(ゆき)」。

母親は、バレエ教室を経営しており、六花は母親の下、バレエを習いながら、穏やかな父親と、頭もよくて美人で、バレエの才能に溢れた一つ上の姉「千花(ちか)」と暮らしています。

六花と千花は非常に仲のいい姉妹なのですが、性格は正反対。

で、六花は、いつも千花に頼ってメソメソしているのですが、ある事がきっかけで、次第に六花は一人立ちしていきます。

物語の第1部では、小学5年生から中学生まで。

第2部は、高校生に成長した主人公が、ローザンヌコンクールに出場する姿が描かれます。

特に、ローザンヌコンクールの様子は、一般人では知る事の出来ない、審査の様子やレッスンの様子も描かれているので、とても面白いです。

というか、もう、夢中で読んでしまいます。

また、ありがちな日常や学校生活、人間関係ぼ苦悩や劣等感諸なども広く描かれており、ただのバレエ漫画では収まらない現実的なストーリーになっています。

バレエ教師の人柄や教え方もリアルに描き分けがされていてびっくりなのですが、褒めて育てるだけでは、一定以上には成長しないという部分もチラリとメッセージ。

特に、レッスン中の先生方のアドバイスなどは、バレエをやっている人なら凄く参考になるので、漫画が面白いのとは、また別の意味での面白さも感じられると思いますよ。

そして、リアルなのは、話だけではなく、筋肉や手足の動き、ポアントの描き方までも。

バレエの要素が入っている漫画は、結構ポアント(トゥ・シューズの事)の紐がひざ下まで編みあがってたり、ポーズが外向きじゃなかったり、イメージだけで作られているものがあったりして、バレエを知っている人からは、『嘘つくなよ!!』とか『ありえないでしょ!!』と言われそうなものが多いのですが、『テレプシコーラ』は、レッスン着から教室の様子、発表会の様子、ポーズから何まで本当にリアルです。

例えば、こんなことです。

バレエ作品の紹介もあるし、レッスン方法等も具体的に載っていて、勉強にもなります。

画像は「舞姫テレプシコーラ」/山岸涼子/メディア・ファクトリーより引用

また、コンクールの舞台裏を垣間見ることが出来たりして非常に興味深いのですが、物語の第二部では、成長した主人公がローザンヌバレエコンクールに挑戦します。

ローザンヌといえば、毎年ニュースにもなり、NHKが毎年テレビでも放送している、有名コンクール。

このコンクールは、コンクール内のレッスン込みで、数日にわたって行われるものなのですが、実際の審査風景も描かれていて、下手なガイドブックなんかより参考になるんじゃないかというくらい。

具体的な金額は出ていないけど、大事なお金や、特別レッスンの事もチラリと出てきます。

うちの先生情報では、日本のコンクールでも、会場レッスン込みで審査対象になっているものが最近増えているとか・・。

よく見かけるバレエの映画や漫画では、役作りに苦労する話や、精神面での葛藤、ライバルとの対比や恋愛面が表現されているものが多い気がしますが、『テレプシコーラ』は、ちょっとそういった面でも違う話の作りとなっています。

あるところまで登る人間は、色々なものを犠牲にしている。

所で、「舞姫テレプシコーラ」のストーリーは、全く甘いものではなく、とてもシビア。

バレエのレッスンて、一般的には数人のクラスレッスンとなるので、どうしても周囲と自分との比較があったり、負けたくない気持ちがあったり、なかなかマイペースとはいきません。

漫画のお話は、コンクールも出てきますので、子供たちは『ただの習い事』で通っているのではなく、皆、必死です。

人から頭一つ抜けるという事は、色々なものを犠牲にして、想像をはるかに超えた鍛錬をしているという事です。

それは、お友達との時間だったり、家族との時間だったりするでしょう。

うちのレッスン場でも、トップの子たちは、朝から晩まで毎日レッスン場にいました。

それでも、一番をとるのは全体のほんのごくわずか。

まだほんの十代になったばかりの子供たちが、大きなプレッシャーを背負い、大人になる事を求められ、努力と苦悩の中、自立していく世界は、美しくも厳しく、胸の詰まる思いです。

画像は「 舞姫テレプシコーラ」/山岸涼子/メディア・ファクトリーより引用

子供の習い事を、いつやめさせるか

所で、子供の習い事って、いつ辞めたらいいんでしょうね。

「習い事はいつ始めるか、ではなくて、いつ辞めるかの方が、その後の人生に影響する。」

というのを読んだことがあります。

我が家の子達も、いくつか習い事はしていましたが、何にしろまったく芽が出なかったので、卒業や引っ越しを機に普通に節目でやめることが出来ました。

ところが、本気でやっている子は、辞め時が難しい・・、というか、挫折でやめざるを得なくなります。

習い事というのは、ある程度の年齢までくると環境の変化に応じて辞める時が来て、良いタイミングが来て、また始める。

というのをよく聞きますが 、高みまで届かないことを悟ったり、人生の定量が来て辞める子は、どうしても途中でいなくなる事が多くなります。

やっぱり、本気でやっていた事を、趣味に切り替えるのには、ある程度の時間が過ぎるまでは、難しいのかもしれません。

『テレプシコーラ』は、こんなところまで繊細に、リアルに描かれています。

夢なかばでやめていった子も、その後の人生に、楽しい彩がまたあればいいなと思います。

定量がきたなら、「もういいよって」言ってあげたいけど、それは私が言うのは無責任。

あくまでも本人に気づかせて、辞めたことに対して、よかったねで、迎えてあげたいです。

舞姫テレプシコーラは、とても面白いので読んで欲しい

今日は、バレエと『舞姫テレプシコーラ』について熱く書いてしまいましたが、『舞姫テレプシコーラ』は、とても面白い漫画なので 、是非読んでみて下さい。

但し、色々と深掘りされている所が多く、心の体力が少ない時は、ダメージから暫く復帰できない部分もあるので、お気を付けください。

それではまた。

※ 商品リンクは第一部です。

  この作品は、第二部まであります、最後まで読みたい方はご注意ください。