今日の記事は、前半考察です
今日の記事は
『3月のライオン』第15巻に出てくる「コーンたっぷりシチュー」を考察しながら作ってみる記事です。
温かいシチューは特別に心もほぐす
さて、『3月のライオン』第15巻。
この巻のお話でキーワードともなる重要な役割をするコーンシチュー。
温かい食べ物は心をほっとさせるけれど、シチューは特別心を和ませます。
お味噌汁は『沁みる』という感じですが、あのシチューのクリーミィーさととろみ、甘味はまた特別。
私は結婚後、一度家出をしたことがありますが、精神使い果たして帰ってきたときに、初夏だというのに『シチューが食べたい。』と思ったことを覚えています。
一体何なんでしょうね、あの魔力。
『反抗期の子供が親と喋らず部屋に引きこもるようになったら、親は無理して喋らなくてもいいけれど、食事だけは温かいものを出すように。』
と書いていた小児科医だかカウンセラーがいましたが、温かい食べ物というのは、何も言わなくても心をそっとほぐしてくれます。
これホント。
野火止六段の、勝利にしがみつく強いメッセージに注目!
今回のお話、裏の主人公は野火止六段です。
今までも、巻ごとにれいちゃんの周囲にいる人物に焦点を当て、その人たちの心理風景が描かれてきましたが、今回の野火止六段の描写は、作者である羽海野チカさん自身の強いメッセージが込められているように思います。
「頑張るのはかっこ悪い。」とか、「ライフハックで近道」的な、昨今SNSで語られるような風潮に一石を投じる野火止六段のメッセージは、力強く泥臭く、読む者の心に強く刺さってきます。
特に、「超えられない壁はないという手記は多く、誰もがそれを信じて頑張るけれど、壁を越えられなかった人の手記は出版されない。」という趣旨のことを語る部分に、私はすごく共感しています。
精神エネルギー を隠さずぶつけてくる六段と自分との温度差を感じながらの対決後、精神を使い果たし、空っぽになったれいちゃんに自分を取り戻させる「コーンシチュー」。
この場合、ベースは絶対ホワイトソースでなければいけない。
そして、絶対ビーフシチューであってはいけない。
高級なお肉の塊や、大ぶりに切った野菜がごろんとした大人向けのシチューでもいけない気がする。
川本家のカレーならジャガイモがごろごろ入っている気がするが、今日のシチューはそれはいけない。
そして、れいちゃんがまだ温かい家庭にいたころを思い出すシチュー。
それは・・・。
「川本家のコーンシチュー」こんなんできました。
川本家のコーンシチュー、作ってみました。
今日の材料は、余裕の8皿+お替り2皿分です。
シチューはあの時4人で食べてたけど、あかりちゃんは絶対、次の日に回せるように倍の量を作っていたに違いありません!
それで、次の日は『夕飯は、昨日のシチューがあるからそれと・・、』ってやっているに違いありません!
と言う訳で10皿分できますが、5皿でいい方は半量で作ってみてください。
それでは以下、材料と作り方です。
なぜこうなったのか、考察しながら作りますよ~。
川本家のコーンシチュー、材料
今回のコーンシチューの材料は、10皿分です。
コーンシチュー材料(10皿分)
☆ 玉ねぎ
大2個
☆ じゃがいも
2個
☆ ニンジン
1本
☆ ウインナー
1袋(ペアパックなら2袋のワンセット)
☆ ブロッコリー
1/2房
☆ 粒コーンの缶
2缶
☆ 水
900CC
☆ 牛乳
300CC
☆ シチュールー
10皿分(普通はオオバコ1箱で10皿分です)
ちょっと難しかったのは、コーン缶です。
・・・、結構悩んだんですよね。
コーン缶のサイズって、2つあるのご存知ですか??
「シャキッとコーン」はひと缶190g。
トマト缶などに使用する、一般的な缶詰の大きさの約半分です。
写真で使ったコーン缶は、トマト缶等で使われるサイズで418g。
缶の中に水分が入るから、もう少し誤差は小さくなるだろうけど、ひと缶で倍くらいは違うよねぇ・・。
どちらを使うか・・・。
因みにお値段は、418g缶が90円で、シャキッとコーンが、120円位です。
そして、シャキッとコーンは北海道産だけど、トップバリュのコーン缶はタイ産。
う~ん、悩む。
でも、なんだかあかりちゃんはお買い得な方を選ぶ気がする・・。
それに、ひなちゃんが「今日のシチューはすごいよ!コーン2缶!!たっぷりなの!」とれいちゃんに嬉しそうに報告しているので、多分すごく量が多いんじゃないかと踏んで、大きい缶2個です。
ウインナーは特売だった「燻製屋」を使ったけれど、今回のシチューに入れるウインナーは、あまり皮がパツーンとしているタイプじゃなくて、「美味しいけれど、皮はソフトなタイプ」の方がいいと思います。
ブロッコリーは入れなくてもいいけれど、彩りに。
シチューのルーは何でもいいけど、うちで余っていたやつ2個。
あかりちゃんなら不経済な市販のルーは使わず、小麦粉と牛乳とバターでホワイトソースを作りそうだけど、ここは手を抜いてもいいよね。
という事で、事項、手順です。
3月のライオン15巻のコーンシチュー作り方は、下ごしらえから
それじゃコーンシチューを作りましょ。
まずは、玉ねぎをみじん切りにします。
手で切ってもいいですが、楽なのでフードプロセッサーを使ってます。
正直、玉ねぎはスライスでもクシ切りでもいいのですが、今日はコーンやウインナーが入るシチューなので、それが目立つよう、玉ねぎはみじんになってもらいました。
煮込むと玉ねぎはほとんど分からなくなって、ベースのシチューがとっても滑らかになります。
ニンジンは、コーンの粒と一緒に口に入れた時に食感を合わせる為、それから、コーンと一緒にスプーンに乗るよう、さいの目に切りました。
ちょっと面倒なので、小さければいいです。
ニンジンは乱切りにしたり、グラッセにする時の「シャトー切り」もいいですが、川本家にはももちゃんという小さい子供がいるので、きっとあかりちゃんはももに合わせて子供向けの切り方にすると思ったんです。
きっと、れいちゃんが子供の頃、妹と食べたシチューも同様だったに違いありません。
小さい子供は、野菜が大きいのは食べづらくて嫌がりますから・・・。
という事で、ジャガイモもさいの目に切ります。
この写真は、ブロッコリーの茎。
彩に入れるブロッコリーですが、茎の部分も食べられます。
皮をむいて、さいの目に切ってシチューに入れれば、栄養満点で美味しく食べられます。
捨てないでね。
コーン2缶は、結構な量です。
ちょっとビビりますが、10皿分なら、たっぷり入って丁度いい量でした。
ここはやっぱり、大きい缶を買って正解。
最後は、ウインナーも一口大にします。
「ちぎったウインナーがシチューによく絡まる。」とひなちゃんが喜んでいるので、手でちぎります。
シチューづくり開始。まずは玉ねぎをしっかり炒めて
鍋に油をひいて、玉ねぎを炒めます。
みじん切りだからさっと炒めればという感じですが、しっかり炒めてください。
ここで玉ねぎをちゃんと炒めておかないと、出来上がった時に、なぜか玉ねぎの生っぽさが残ります。
火は通っているのに、不思議ですね。
出来ればちょっと甘味がでる、キツネ色のちょっと手前になるくらいまでしっかり炒めてください。
(キツネ色やあめ色まで炒めると美味しいですが、シチューの色がベージュになるので、お好みで。白い色を重視される方は、煮込みで時間をかけます。)
玉ねぎに火が通ったら、ニンジンやジャガイモブロッコリーの茎を入れて、さらに炒めます。
写真は玉ねぎがまだ生っぽいけど、許してちょ。
これから作る人、玉ねぎがこの段階ではまだ早いです。
炒め終われば終盤戦。水を入れてニンジンが柔らかくなるまで煮込みます。
材料を炒めたら、水を入れて、ニンジンやジャガイモが柔らかくなるまで煮込みます。
ニンジンが意外と手ごわいので注意。
強火で沸騰したら弱火にして、最低でも20分は煮込みます。
「キタアカリ」や「男爵」などの、煮崩れしやすいジャガイモの場合は、少し後から加えてください。
玉ねぎの炒めが足りないと思われる方は、煮込み時間を調整して長めにしましょう。
圧力なべを使うと早いです。
ある程度具材が柔らかくなったら、ウインナーとコーンを加えてもう少し煮込んでいきます。
ニンジンが柔らかくなったらシチューのルーを入れます。
溶け残りが無いように混ぜて確認したら、とろみがつくまで7~8分、弱火で煮込みます。
煮込んでいる間に、ブロッコリーを塩ゆでに
シチューを煮込んでいる間に、ブロッコリーを塩ゆでします。
サラダにも使えるので、多めに茹でてもOKですよね。
翌日のお弁当にも使えます。
ブロッコリーはすぐに火が通ります。
水が沸騰してからブロッコリーを加えて1分半。
ゆであがったら氷水にとり、ザルにあげておきます。
シチューの仕上げに牛乳を入れて、ひと煮立ちさせたら出来上がり
最後の仕上げです。
もういいよってなったら、分量の牛乳を入れて、沸騰すればできあがりですよ!!
あえて子供向けに作ったシチュー。
温かくてほっとします。
高級シチューもいいけれど、ウインナーが入っていたり、具材が小さかったりと 、子供の頃を思い出すシチューも懐かしくてほっこりして、美味しいものですよ。
うちの夫や子供は、「シチューはおかずにならない。」っていうのよ!!」
というお話もよく聞きますが、その場合は、「ふりかけでも渡しとけっ!」って言いたいところですが、鶏肉を塩コショウで焼いたものなどが、楽だし相性もいいですよ。
さて、我が家の夕食は、「昨日の残りのシチュー」です。
夕食に悩んでいる人は、シチューを作ってみてはいかがですか?