世のコミック界には、異世界転生物が溢れかえっている・・。
と、食傷気味のあなた。
・・う~ん、私もです。
そんな中読んだ『パリピ孔明』がすごく面白かったし、アニメもすごく良かったし、オープニングとエンディングの相乗効果で、見終わった後の幸福感はすごかったです。
結局、異世界転生ものって、食傷気味でも面白いんですよ。
でも、『パリピ孔明』は、原作の読後感もいいし、なんかすごく幸せ・・。
『パリピ孔明』は、五丈原で最期を迎えた諸葛孔明が、現代の東京に異世界転生するはなし
『パリピ孔明』は、三国時代の五丈原で、最後の時を迎えた諸葛孔明が、何故か現代の東京に異世界転生をし、英子という女の子の歌声に心を打たれて、英子をスターダムにのし上げるためにあれこれと策を講じるという、なんていうか、全く独創的でも奇抜でもなく、異世界転生の二番煎じどころか出がらしの様な設定なのですが、コメディの要素が秀逸で温かみがあり、起承転結やハラハラもあるものの、何だかとても清々しくてほっこりする、不思議な魅力のある漫画です。
異世界転生と言えば、既に織田信長やおっさんがやり遂げているし、スライムになったり絵本のヴィシャスになったりと、使い古された感が満載です。
そこに、諸葛孔明ときたら
ネタ切れ異世界転生の次は、三国志か?!
と言う感想を、私が持ってもおかしくはないですよね?
正直、三国志が好きな私はパリピ×孔明と言う部分に、異世界転生に無理やり奇抜さを着せたような感覚を覚えたし、扱っている業界が芸能界と言う所にもう、食わず嫌いをしていたのですが、この漫画、色々な部分がなんだかすごく自然だし、まっすぐなんですよ。
孔明は、漢服を着たまま渋谷に降り立ちますが、折しも時期は、悪名高いハロウィン。
ハロウィンなんて、私の若い頃はあんなじゃなかったよ。
で、皆クレイジーな仮装をしているもんだから、孔明がそんなでも、全く違和感がない。
(コミケだったらもっと違和感ないけど、その後の「クラブ」という流れはなさそうなので、仕方ないかな。コンカフェならあるかもだけど、三国志バーとか厳しいよね)
それで、孔明はクラブに連れて行かれ、そこで英子と出会うのですが、東京渋谷と言う場所柄か、孔明の漢服は「ちょっと変な人」位で済んでんですよね。
まぁ、実際にはそんな人が身近にいたら通報ものだけど、この漫画には妙な説得力がある。
そして、孔明が当面の収入源としての職場を決める時も、オーナーが三国志オタクだったしりて、万事スムーズに進むという・・・。
無理目な所がありがちながらも、三国志ファンとしては、至る所にいる三国志オタに妙なシンパシーと言うか、納得感と言うか、説得力があるというか・・。
もう、力技で納得せざるを得ないわけです。
クラブオーナーが、三国志の話ができる従業員が欲しかったから採用したというくだりも、三国志ファンが多すぎて納得できる話だし、孔明を変なコスプレの人だと思いながらも、満足気なオーナーの「自分も、遂に孔明を配下に従えるか(意訳)」というセリフも、三国志ファンなら一度は夢見る設定な訳で、うるさ型の三国志オタをも黙らせる、無理ないというか、一本取られたストーリーでありました。
その後は、悪意の少ない展開で、気持ちの良ストーリーで、アニメも素晴らしい出来
そんな感じで、その後、孔明が英子をスターダムにのし上げるが如く、知略を尽くすのですが、引用する孫子の言葉や兵法が、流暢でお見事なストーリー展開。
よくよく考えれば現実味の無いファンタジーにもとれるのだけど、地に足をつけたリアルのエピソードを絡め、兵法のファンタジー部分にはコメディーの味付けを、リアルなヒューマンドラマには、地に足をつけた味付けをとの使い分けで、あり得ない話とは思えない孔明マジックで、10巻までを読ませます。
それぞれのエピソードが終わる小休止な部分での読後感はとてもよく、人の闇を読み続けた世代には、とても響く。
さらに、『パリピ孔明』は、アニメも素晴らしくできているんです。
原作を読んで面白かったので、アニメはどんな感じなのか、興味本位で見た私には、オープニングから超衝撃。
最近のアニメは、とても原作リスペクトで、本編での大きな改変はほとんどないのですが、オープニングのテーマ曲が「チキチキバンバン」。
で、エンディングが「気分上々↑↑」。
パリピ感を上手く醸し出す曲調で、画もよく動き、この作品への愛とかリスペクトに溢れていると感じるのです。
もう、真似して私も踊ってますが、ティックトックなどでも、この踊りを披露する動画も多いですよね。
曲に関してはどちらもリミックスで、このアニメのために書き下ろされた曲ではないけれど、「パリピ」というキーワードにすごくあっている選曲で、一体だれがこれを持ってきたのかと知りたくなるくらい。
しかも、英子役の声優さん、歌もうまいけど、普段のセリフにちょっとしたビブラートと言うかゆらぎがあって、これがF分の一のゆらぎか??
という感じなのです。
人によって曲の好みはあると思うので、私が初めてこのアニメに受けた衝撃と、同じくらいの衝撃を受けた人は少ないとは思うけど、曲や、オープニングのダンスシーン、更に、孔明がヘッドフォンをつけるのと同時に、英子がマイクを握る演出に、感銘を受けた人は多いと思います。
連載はいまも続いていますが、アニメも、英子が成長するすごくいい所で終了しています。
原作を本当に理解して、良い作品にしたいという思いが無いと、こんな風に作れないんじゃないかと思うのですが、そうでなかったら、天才か??
最近は、天才でも漫画やアニメが大好きだと聞くし、私が見ていたアニメの時代とは全く違う。
利益あってのことだけど、しっかりとした原作への理解とマーケティングで、ファンの心も離さない作り。
私が小学生の時に、これだけのアニメがあったなら、アニメファンも肩身の狭い思いをせずに済んだだろうに・・。
と、昔語りはいいとして、最近は本当に原作のいい所を殺さない素敵なアニメが多く、羨ましい限りです。
パリピ孔明は、三国志のうるさ型も、妙に納得する物語で、とても面白いです。
さらに、アニメとなると、曲もあなたを癒してくれます。
何となく気になるけれど手に取らなかった人には、是非試してもらいたい作品だし、チキチキバンバンや気分上々↑↑が、どの位人心に影響を与えるかも、実験してみて欲しいです。
パリピ孔明のアニメは、サブスクだったら大体見る事ができると思います。
アマプラやHulu、U-NEXTなら、2022年9月時点なら確実に見られます。
毎日1話の幸せを、あなたもぜひ。
それと、三国志は教科書レベルで知っているなら問題ないけど、興味がなくって全く知らない人は、Wikipediaでもゲームでも、孔明の事を知ってから読めば、面白さ倍増です!
お子さんがそれなりの年齢なら、『パリピ孔明』を読ませてから「三国志を読んでみる??」という流れもアリなので、家庭に一冊!三国志!(一冊じゃすまなかった・・)
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